「知るカフェ」、「かぼちゃの馬車」…。オフラインプラットフォームに注目が集まる件

不動産や飲食店が、無料もしくは格安で提供される。既存のビジネスモデルを覆す動きが、今既存の市場で起こり始めています。インターネット以来の衝撃ともいえる「オフラインプラットフォーム」。この起きている事実に迫っていきます。

フェイスブック、ツイッター、スナップチャット。
これらに代表されるSNSにおける主な収入源は、広告によるものです。インターネットのサイトに他社の広告を表示させることにより、他社から「表示させている分」、「実際にクリックした分」の収益を得ています。
このSNSで回っていたビジネスモデルが、リアルな場でも同じことが起こり始めています。

カフェ利用や、住宅への入居にあたって、これまで消費者が支払っていた負担を無料もしくは限りなく格安で済ます代わりに、別のところで収益を得るモデルです。
まるでSNSのような便利なものを無料で利用している感覚に似ています。

実際に、このビジネスモデルを採用している2つの事例を紹介し、今後見込まれるエコシステムを考えていきたいと思います。


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大学生限定で無料展開するカフェ「知るカフェ」

知るカフェは、大学生なら無料で利用できるカフェ。関西が発祥で、各有名大学の目の前に設置されているのが特徴です。現在は、同志社大学、京都大学、早稲田大学、名古屋大学、東京大学、神戸大学、慶応義塾大学、関西大学、大阪大学、立命館大学、インド工科大学、九州大学と2013年にスタートし、既に12店舗を設けています。既に建設に取り掛かっている店舗もあり、テンポ良く普及されています。

気になるところは、なぜ無料なのかというところです。大方予想はついているかと思いますが、企業によるスポンサーです。学生向けのサービスを手がけている会社がカフェ内に広告を貼るようなこともありますが、最も大きなところは「就職活動」。

スポンサーをしている企業は、就活時期になるとこぞって知るカフェに集まり、就職セミナーを行ない、学生たちを囲い込みにやってきます。料金は、大企業もベンチャー企業も関係なく年間120万円支払えば、会場を自由に利用でき、イベントを開いたり、広告やサンプル商品を置くことができます。

地方で暮らす女性の上京シェアハウス「かぼちゃの馬車」

ベッキー復帰CMで話題となってる女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」は、一ヶ月あたりおよそ400部屋ペースで物件を増やしています。シェアハウス市場自体が合計で2万部屋とされていることを考えれば、凄まじいスピードです。

その特徴は、邸宅風のオシャレな外観に「敷金・礼金ゼロ」、家賃は2万円と、ターゲットとなる20代女性にはありがたすぎる条件です。テレビで「貧困女性の実態」としてネットカフェで寝泊まりする女性が放映されていたこともありましたが、まさに社会問題に舟を送るようなビジネスとなっています。

このカラクリは、就活カフェと同じく、入居者を会社に紹介することで職業斡旋による仲介料金を得ているところにマネタイズが置かれています。また、女性をターゲットにした企業の試供品を送ることで利益を得ている面も。

オフラインプラットフォームの可能性

シェアリングエコノミーとは、また異色となる本ビジネスモデル。
こうしたビジネスが生まれることになった背景に、インターネットによる広告モデルが成功し、例え本チャンのビジネスで収益を生まなかったとしても、リターンを得ることができるとバリデーションが取れていた点が挙げられます。
また、既存のビジネスでやっていくためには飽和状態で、これまでにないターゲットを狙うためには「無料」という領域に入っていくほかなかったのではないでしょうか。

例えば、コワーキングスペースなんかでも広まりつつあります。アメリカのAmazonが運営する「Amazon Popup Loft」や、ヤフーが主宰する「LODGE」も無料で開放されています。ヤフーは明確ではありませんが、Amazonは自社サービスであるAWSを促したり、エンジニアを集めて採用するためにこうした運営をしているとされています。

無料(格安)オフラインプラットフォームの時代はまだまだ可能性ありです。
何か企んでいるスタートアップ予備軍な方は、この視点から物事を見つめ直してみるとなにか生まれるかもしれませんね。

そういえば、クリス・アンダーソンのFREEにもそんなことを書いていましたね。