共同創業者との賢い付き合い方。 株式配分を決める15の要素と、絶対に外してはいけない創業者間契約書。

共同創業。スタートアップの成功率は一人で始めるよりも、2人、3人で始めた方がずっと上がるみたいです。しかし、そんな共同創業もただノリに任せてやってしまうと後々取り返しのつかないことにもなりかねません。気になる共同創業との株式配分の取り決めまでまとめてみました。

スタートアップが株式会社として始まると、経理や法務的な制限に加え、会社経営者が複数人いる場合の株式比率に悩まされます。「絶対に増えることはない!」と周りから念を押され、共同創業者との関係性を考慮しながら株式を決定するのに酷くストレスを使った経験があります。結果として、私の場合、なんと3ヶ月で株式比率が増えることになるのですが…。(共同創業者が役員を辞任、会社を去ったため)

株式持分比率は、起業家イグジットの自分にリターンが跳ね返ってくる要であり、会社の意思決定権を左右します。直接、事業に関わらないとはいえ、管理をきちんとする必要があります。欲張りになってもいけませんし、臆病になってもいけません。
今回は、かならず悩む日がくる起業家の株式事情について、それぞれ紹介していきたいと思います。


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株式持分比率は過去ではなく、未来を見る

スタートアップでは、アイデアを持ち出し、資金調達に駆け巡った「トークがうまい」CEOタイプが大多数の株式を持ち、エンジニアは数%しか持っていないケースがありがちです。過去これまで、一人で開発してきて、シード期がどれほどに苦しかった、それでも長く険しい戦いとなるのは、始まりから3年、5年となってくるはずです。

最初の数ヶ月にある貢献度を踏まえて、株式を決定してしまうのは賢いやり方ではありません。将来、共同創業者にどのような期待があり、会社にどのような貢献をしてくれるのかを予想し、それに見合った株式を配当するべきです。

超便利な「Co Founder Calculator」を参考にできる指標

共同創業者との持ち株比率を決める上で、便利なツール「Co Founder Calculator」があります。これが全てというわけではありませんが、株式配分を決める前に一度試してみると一つの指標になるかもしれません。

誰がCEOですか?

CEOは会社の代表取締役となるため、様々な場面で責任が生じます。会社のトップであることはそれだけで、一つ会社の当事者意識を芽生えさせる理由となりうります。

サイト/アプリのエンジニアリングをするのは誰ですか?

インターネットサービスで勝負するのであれば、エンジニアは必須です。サイト/アプリのエンジニアはサービスを作り、よりよくする上でキーパーソンとなります。

誰のオリジナルアイデアですか?

アイデアがなければ、何も生まれません。誰が持ち寄ったアイデアなのかで、サービスを構築する上でもアイデアの原点に戻ることができます。

エンジニアを雇うことになった場合、チーフになるのは誰ですか?

スタートアップのエンジニアは優秀なコーダーであるだけでは不十分です。今後入ってくるエンジニアたちを取りまとめられるような素質も持ち合わせていなければいけません。

資金調達をした時にフルコミットとなる創業者は誰ですか?

スタートアップにとって、資金調達は事業を立ち上げるのと同じくらい大切なフェーズとなります。適切なタイミングで、適正額の資金調達ができる創業者はスタートアップに必要です。

この人が去ったら、増資が厳しくなるようなキーパーソンは誰ですか?

資金調達はピッチだけでなく、誰がそのスタートアップの一員であるかも問われやすいです。シリアルアントレプレナーが入っているだけで評価がぐーんと上がるといいます。いるかいないかで株価に影響がある人の価値は自然と高まるでしょう。

この人が去ったら、開発速度に大打撃を受けるキーパーソンは誰ですか?

スタートアップの開発スピードは致命的です。開発が早いエンジニアはスタートアップにいてもらうためにも株式を渡す一つの要因になります。

この人が去ったら、ローンチを妥協してしまうようなキーパーソンは誰ですか?

ローンチをする力はエンジニアに限らず、サービスによって様々あるものです。ローンチに妥協が生まれてしまうほど影響力のあるキーパーソンは株式優遇の対象となります。

この人が去ったら、すぐに売上に影響が出てしまうようなキーパーソンは誰ですか?

営業やマーケティング周りの担当もサービスによっては必要となります。売上が出ているスタートアップは投資を受ける時にも交渉材料となるため、大切な項目の一つとなります。

サイトのブログやマーケティングコピーは誰が書いていますか?

Webで勝負する場合には、今やコンテンツマーケティングやWebライティングは必須の項目となりつつあります。これができる人も会社には必要ですね。

誰がキーとなる特徴を思いつきましたか?

顧客をたらしめるキラーポイントを思いついたのは誰でしょうか。スタートアップでは、実行力だけでなく、アイデアも非常に重要な要素となります。

誰が予算や料金シュミレーターを使ってスプレッドシート管理をしていますか?

細かい資金管理も面倒ですが、スタートアップはアウトソーシングできないので、自分でやらなければなりません。こうした細かいことまでしてくれる人はスタートアップに必要ですよね。

最初の名刺やWebサーバーなどは誰のお金を使っていますか?

どうしても自腹を切らなければならない初期費用で手をあげているのは誰でしょうか。金額の問題ではなく、これを引き受けるだけ会社に対して当事者意識が高いということになります。

誰が投資家にピッチしますか?

投資家へのピッチは基本一人です。資金調達はピッチで決まるので、これができる人はスタートアップには必要不可欠となります。

誰が一番、優良顧客やメディア関係などの人脈を所有していますか?

人脈を使って顧客を集めたり、メディアと繋がって自社サービスを広報できる人材がいるとスタートアップの初速はかなり楽です。こうした人材も株式優遇の対象となります。

大切なのは「創業者間契約書」を必ず書くこと

株式は「どれだけ会社にコミットしているか、また貢献できるか」の指標となりますが、そんな株式を持ってして誓ったとしても人間関係、家庭の事情で、スタートアップを去ってしまう創業者が出てくることがあります。
その時のために、かならず「創業者間契約書」を結んでおくようにしましょう。これは契約内容によっても様々な対処がなされますが、一般的に途中で創業者が辞めてしまったとしても、株式を適正額で買取ができる契約です。

一度、資金調達を受けていると、創業者が借金をして他の創業者から株式を買い取るようなこともあるみたいです。どんなに仲が良くてもいつ離れていくかは分かりません。こうした事務作業は面倒ですが、必ず交わしておくようにしましょう。