海外のビジネスモデルを徹底研究してみた。サブスクリプションモデル6つの事例から解く儲かる仕組みとは

毎回利用するものを定額で決済できるサブスクリプションモデル。AdobeやMicrosoftの成功モデルから、あらゆる領域で採用されつつある定期購読型のビジネスモデルですが、今回は海外の6つの事例をもとに徹底的に研究していきます。

ストック型で投資家に気に入られやすいモデル

近年、注目されているビジネスモデルに「サブスクリプションモデル」があります。これは言い換えれば、定期購読型、特別新しい発想ではありません。牛乳や新聞が毎朝決まった時間に届けられるように、ソフトウェアを買い取るのではなく、借りて、利用した期間に応じて料金を支払う方式です。

なぜ、サブスクリプションが取り入れるようになったのでしょうか。この流れは、Adobeが2012年夏に変えた戦略がキッカケになったとされています。Photoshopや、Illustratorを代表としたクリエイターには欠かせないソフトウェアを販売していたAdobeは月々一定の料金を支払えば誰でもソフトをダウンロードできる、サブスクリプションを始めました。

これまで1本何万円と払わなければ使えなかったソフトウェアが、月々1000円程度払えば利用できるようになったのです。ユーザーからしたら、ずっと利用するかも分からないソフトウェアを大金で支払うよりも、ずっとリスクが軽減されることになりました。
ユーザーの心理的障壁を下げ、ビジネス側は障壁で入れなかった新規ユーザーを獲得し、また中長期的に考えればパッケージ型よりも利益を生み出すサブスクリプションは理にかなっているのです。


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実際にモデルが成功している海外事例を見ていく

Adobeだけでなく、マイクロソフトの代表製品も「Office 360」のサブスクリプションとなって生まれ変わりました。ソフトウェアをメインストリームとして、あらゆるモノやサービスが今、サブスクリプションモデルに取って代わろうとしています。今回は、主に海外での成功事例を6つ取り上げていきます。

ソーシャル要素を取り入れ、音楽に価値を付加したSpotify

サービス名 Spotify(スポティファイ)
サービス内容 音楽配信ストリーミングの決定版。音楽を聴くだけでなく、友達と共有ができるソーシャルストリームを採用しています。Spotifyで用意されている音楽はいつでも聞き放題となっています。Appple Musicや、日本ではAWAがあります。
資金調達額 約2,000億円
ビジネスモデル 月額料金980円、フリーミアム版あり(広告収入)
成功のポイント 有料版に加えて、ラジオと同じように広告から収益を得られる二重構造が成功の秘訣となりました。Facebook連携で友達が聴いている音楽がタイムライン上でんがれてきたり、新しい音楽を発見できる点がユーザーを惹きつけました。

海外展開、コンテンツへの投資でユーザー囲い込みをしたNetflx

サービス名 Netflix(ネットフリックス)
サービス内容 映像コンテンツの配信サービス。バラエティ番組、ドラマ、映画のような主要コンテンツを網羅し、ハイクオリティですぐに観られることが特徴。競合にはHuluがいます。
資金調達額 2000億円以上(ナスダック上場)
ビジネスモデル 月額料金650円〜1,450円
成功のポイント レンタルショップを利用する手間を排除したNetflixは既存のビデオ店を倒産させるほどに至りました。Netflixは海外への市場参入が早く、また既存コンテンツだけでなく、独自コンテンツ制作への投資も行ない、ユーザーの囲い込みに徹している点が成功に導きました。

衛生面で両親に安心を与えたおもちゃのシェアリングPley

サービス名 Pley(プレイ)
サービス内容 おもちゃの定期貸出型サービス。何でも欲しがるけど、すぐに飽きてしまう子供の特徴にレンタルで節約できることが特徴。レゴを中心とし、子供の教育に役立つおもちゃなども提供しています。
資金調達額 約20億円
ビジネスモデル 月額料金1,500円
成功のポイント おもちゃの貸出で気になる衛生面の問題を徹底しています。貸し出されたおもちゃはPleyが徹底的に消毒した後に、他の家庭へと送られる仕組みです。サービス開始当初はレゴに特化し、ターゲットとしているユーザーを掴んだのもポイントでしょう。

働くことの縛りを解放することに成功したCroissant

サービス名 Croissant(クロワッサン)
サービス内容 指定エリアのコワーキングスペースが使い放題になるサービス。フリーランスやスタートアップはオフィス代を浮かして、機動性が高いと便利です。クロワッサンは起業が盛んなサンフランシスコ、ニューヨークでサービス展開中です。
資金調達額 約1,200万円
ビジネスモデル 月額料金4,000円〜2,5000円
成功のポイント 当初は99ドルでニューヨーク中、どこでも利用できていましたが、現在は時間と呼べるゲスト数によって、3タイプの料金に分かれています。サブスクリプションの肝である料金体系に試行錯誤している点が特筆すべきところですね。

カミソリ市場に風穴を開けることになったDOLLAR SHAVE CLUB

サービス名 Spotify(スポティファイ)
サービス内容 カミソリを毎月自宅にデリバリーするサービス。価格が安価となっているため、ユーザーはいつでも利用できるオンデマンド型を採用しています。同市場の既存ビジネスとは真逆であることが特徴です。
資金調達額 ユニリーバが1,000億円で買収
ビジネスモデル 月額料金1ドル〜9ドル
成功のポイント 良いものを長く使うのではなく、なるべく新しいものを定期的に取り替えて使うという方針で便利なビジネスモデルでカミソリ市場に勝負をしかけました。質ではなく便意性という、ユーザーが真に求めていたところに勝機を見出しました。

生活の決定打となりうる破壊性が込められたMealPal

サービス名 MealPal(ミールパル)
サービス内容 ランチを定額で利用できるサービス。美味しいレストランのランチが平日限定でリーズナブルな価格でテイクアウトできるのが特徴。プロフィール登録で自分の好みにあったランチを提案してくれます。
資金調達額 約15億円
ビジネスモデル 1回あたり6ドル〜
成功のポイント ランチを定期型にするのは至難だと思われましたが、毎日ランチが届けられるパック型によってお店にも利益があることになり、ビジネスモデルを成立することができました。Tinderライクに好みをスワイプして分けられるUIも面白いです。

Zuoraは”仕組み”を提供する唯一無二のプレイヤー

こうしたサブスクリプションエコノミーを背景に、”サブスクリプション”の仕組みを販売する会社が生まれました。それがZuoraです。プライシングから、契約管理、請求、レポート分析までを一気通貫で提供するビジネスとして、様々な領域で取り入れが進んでいます。業界でも高い期待値を誇っているサービスとなっています。

サブスクリプションで成功させる条件

サブスクリプションの領域で成功させるためには、「利用(購入)頻度が高いもの」に尽きるのではないでしょうか。音楽、映像、ランチ、カミソリなど生活に密着しているものほど、購入頻度が高い割には購入を疎かにしてしまいがちとなっています。日本でも、BLOOMBOX(化粧品購読)やSAKELIFE(日本酒の定期購入)があります。サブスクリプションサービスは、既存の市場を破壊できるだけの力を持ち合わせているので、起業を考えている方は身近なサービスを振り返って探してみてはどうでしょうか?