口コミサイトが儲かる裏側の話。 Yelp、TripAdvisor…、海外で成功しているサービス5つからビジネスを研究する。

口コミ(レビュー)を参考にして行動している人は少なくないでしょう。例えば、Amazonで家電を購入する時に「どういう部屋に適しているのか」「使い心地はどうなのか」オフィシャルでは公言できない実際のところを、利用者の声が寄せられて参考にすることができます。

Amazonはともかく、レビューを主体としているサービスは少なくありません。食べログやぐるなび、飲食店サイトをはじめ、旅行、映画、さまざまなジャンルで口コミサイトが出てきています。今回は海外の事例を6つ挙げながら、口コミサイトによるビジネスモデルを紹介していきたいと思います。


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口コミサイトのビジネスモデルは主に3種類

一般的に利用できるお店や、販売されている商品に対するレビューをユーザーから集めることを目的としたサイトのビジネスモデルはメインで3つあります。「① 掲載側による課金モデル」、「② ユーザーから追加による課金モデル」、「③ アフィリエイトモデル」です。

① 掲載側による課金モデル

掲載している店舗に向けてプレミアムプランを設けて、月額課金するモデルです。たいてい、エントリー掲載のみは無料で更に周知させようとする場合に課金をする形式。食べログやぐるなびは、だいたい1ヶ月10,000円〜のモデルを設定しています。

② ユーザーから追加による課金モデル

ユーザーに月額のプレミアムプランを設定します。クックパッドは月額290円で「人気順」検索ができるようになる仕組みを提供しており、有料会員数は2016年11月時点で188万人を突破しています。その他グルメサイトでもこの機能が設定してある会社もありますね。

③ アフィリエイトモデル

掲載されている商品やお店にアフィリエイトリンクが貼ってあり、このリンクから商品購入をすると運営側で成功報酬が入ってくるモデルです。価格コムや@コスメはAmazonや他ECサイトへユーザーを送客して、利益を得ているモデルを採用していますね。

実際に成功している海外のビジネス事例6選

口コミサイトの中には早期に起業し、IPOしているケースが幾つもあります。固定的に収入が得られやすい掲載型が多く取り入れられている一方で、依存先が無数に渡っているため市場からの評価も高いということがあってでしょう。今回はとりわけ、海外で大成功を収めている事例を5つ紹介していきたいと思います。

ローカルビジネスで圧倒的な影響力を持つYelp

サービス名 Yelp(イェルプ)
サービス内容 ローカルビジネスの口コミサイト。レストラン検索で使われていることが多いためグルメ専門と認識されがちですが、スポーツジム、コワーキングスペース、美容院などローカルビジネス全般を網羅している世界最大級の口コミサイトです。
資金調達額 2012年に上場
ビジネスモデル ローカル広告
成功のポイント 日本ではRettyがソーシャルを用いた口コミサイトですが、Yelpは設立の2004年時点で実名での口コミ投稿を推奨していました。この口コミの信頼性が当時台頭してきた他の口コミサイトとの一線を画していました。

身の回りで困ったことのレビューが参考になるAngie’s Lis

サービス名 Angie’s List(アンジーズリスト)
サービス内容 地元業者の評価システム。病院、歯医者、整体業、マッサージから、建設業者、配管業者、自動車修理、庭師などさまざまな生活に関わる業者の口コミをここで見ることができる。
資金調達額 2017年5月にIACが買収
ビジネスモデル 会員費(都市によって異なるが、月々1,000円程度)
成功のポイント 有料会員制により、サービスの質を担保してきました。業者の評判はレストランのように「美味しかった、美味しくなかった」だけでなく、健康被害にも及ぶ深刻な課題にもなりえます。こうしたサービスの着眼点が成功に導きました。上場後は低迷しながらも、記事公開のちょうど先日IACに買収されました。

旅行に出かける人が最初に出会うサイトTripAdvisort

サービス名 Trip Advisor(トリップアドバイザー)
サービス内容 旅行のレビューサイト。観光地やホテル情報と、旅行にまつわるあらゆる口コミを投稿・確認することができます。航空券、ホテルの総合サイトExpediaから独立したサービスで2011年には上場しました。
資金調達額 2014年にIACが買収
ビジネスモデル CPC広告、予約アフィリエイト
成功のポイント 今でこそ旅行サービスも多く、観光情報もすぐに調べられるようになりましたが、その礎はTripAdvisorが築いたと言えるでしょう。Expediaからの独立という経緯もあり、商品側のコネはある状態でユーザーを囲い込むだけだったというステップを抜かすことができたのも成功への一助となりました。

転職をしたい時に頼りになる本格派レビューサイトGlassdoor

サービス名 Glassdoor(グラスドアー)
サービス内容 転職の口コミサイト。各企業の就業環境、もしくは入社時の面接の情報をレビューで見える化しています。転職者がターゲットとなり、リアルな声を聞けると評判の高いサイトです。
資金調達額 200億円
ビジネスモデル 広告掲載(企業側が年間6000〜10万ドル)
成功のポイント 転職者が一番欲しかった情報を発信することに成功しました。企業に関する情報はとりわけ社外秘なことも多く、取り扱いが厳しいものでした。これをグラスドアに突き抜けた姿勢が成功へと転換したといえます。また、創業者はエクスペディア立ち上げにも参画していました。

ディスカバリープラットフォームとして競合に押し勝ったTrip.com

サービス内容 ソーシャルな旅行を体験できる口コミサイト。友達が行った場所を知ることができる特徴と、美しいインターフェースで好んでTrip.com(旧Gogobot)を利用するユーザーも多いみたいです。
資金調達額 39億円(シリーズC)
ビジネスモデル アフィリエイト?
成功のポイント GogobotはTripadvisorが食べログなら、Rettyといったイメージです。ソーシャルグラフを積極的に取り入れて、友達が行った旅行のレビューをみれるところが強みとなりました。

主役となる対象の汎用性と、ユーザーの質

レビューサイトブーム自体はやや前になりますが、どの領域にも必ず必要となるインフラの一つです。まだ口コミになると便利な市場ってたくさんあるのではないでしょうか。成功した企業のほとんどはレビューの質および、ユーザーの質にあります。クレイグリストのように誰でも書けるのではなく、デザイン、実名制、会員制、様々な要素を組み込みレビューの質を担保することに徹しているのです。また、いずれのサービスも上場への可能性を秘めているものばかりです。

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